グルテンは小麦にしか存在しない蛋白質の1種で、麺の伸びであったり、パンの骨格を担っている。グルテンはグリアジンとグルテニンという単純蛋白質が絡み合った混合物の名称で、グリアジンはシロップのような流動性がある粘着性の高い物質。一方グルテニンはゴム状で弾力性に富んでいる物質である。この相反する性質を持ち合わせているのがグルテンである。
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小麦粉の用途は、グルテンの質と量できめられますが、加水量やこね方など加工方法も小麦粉がもっているグルテンの質と量によってちがってきます。 |
<いか焼の場合> グルテンの多い強力粉を使い、 粉と同量の水を加え(重量比)、 グルテンがよく形成されるように、 充分混ぜます。 |
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<パンの場合> グルテンの多い強力粉を使い、 粉に対して60-65%の水を加え、 グルテンがよく形成されるように、 充分こねます。 |
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<うどんの場合> グルテンの量が中程度の中力粉を使い、 粉に対して30-40%の水を加え、 ミキサーでソボロ状にしたあと、 ローラーで圧延します。 手打ちうどんは、水を多く加え、 よくこねるのでグルテンがしっかり形成され、 独特の歯ごたえが生まれます。 |
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<ケーキ、天ぷらの場合> グルテンの少ない薄力粉を使い、 グルテンが形成されすぎないよう、 軽く混ぜます。 |
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いか焼を焼く |
いか焼は、上下から鉄板で挟み込み加熱する事により、スピード調理が可能なことと、水蒸気は追い出され気泡が形成されず、グルテン組織が平行に並ぶため独特の食感が生まれる |
上からの鉄板がない場合グルテン組織の柱により気泡が形成されふっくっらとしたパンになる。この方法だと ナン (インドのパン)のようにふっくらモチモチの組織となりいか焼としては不適当な焼き上がりとなる |
薄力粉
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中力粉
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強力粉
(準強力粉)
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もので、実際の形態を模式図にしたものではありません。 |